目 次

  1. システムズメカニクス研究の背景
  2. システムズメカニクス研究への取り組み
  3. 2023年度の研究テーマ
  4. 過去のエンプラ・卒論・修論題目例
  5. 研究室の運営

システムズメカニクス研究の背景

これまで人類は以下のような4回の産業革命を経験しています。
①第1次は19世紀のイギリス
蒸気機関の発明により、作業が「人手」から「機械」でできるようになりました。
ポイントは「機械化」で、エンジンが代表例。
②第2次は20世紀のアメリカ
電力が使えるようになり、一度に多くのものが生産できるようになりました。
ここでのポイントは「大量生産」で、自動車が典型例。
③第3次は20世紀中盤から後半
コンピュータによって、指示通りに機械が自動的に動くようになりました。
ポイントはもちろん「自動化」で、ロボットが代表例。
④そして第4次は21世紀のインダストリー4.0
データ収集・解析技術で、機械が自ら考えて動くようになっています。
「自律化」という言葉が適切かもしれません。
適用対象は、高齢者支援、移動、省エネ、搬送、配達、メンテナンスなど多岐にわたります。

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システムズメカニクス研究への取り組み

  • インダストリー4.0に登場するIoT(Internet of Things)は、各種センサをはじめとするウェアラブル機器やスマートフォン、パソコン、家電、車、ドローンなど私たちの身近にある多様なデバイスを無線ネットワークに接続し、情報収集、分析を行いながら様々な形で私たちにサービスを提供し生活を豊かにする技術として、社会の隅々に浸透しつつあり、今後も発展し続けます。しかし、利便性を追い求めるだけでなく、システム信頼性、環境性、適正技術との適合性が次なる課題であることに異論はないでしょう。
  • 小生が好きな歌舞伎が400年以上継続できたのは、優れた役者や演奏者の弛まぬ研鑽と劇場関係者の支援によるところが大きいですが、時代を超えても変わらない本質を見抜く力を備えた河竹黙阿弥のような優れた脚本家がいたからです。(早稲田大学演劇博物館を覗いてみてください)
  • 第4次産業革命が叫ばれている今日、機械工学を学ぶものは、まず、機械設計の基盤である力学、熱学、制御、最適化、システムの基礎を学び、その後は、これらの基礎知識の繋がりを理解することが必須です。システムズメカニクスとは、これまでに機械工学の教育の中で行われていなかったこれらの基礎の繋がりを理解し、システム設計につなぐものです。これを学べば、あなたも優れたフロンティア機械技術の脚本家になれます。

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2023年度の研究テーマ

研究室では、システムズメカニクスを学ぶ対象としてドライバーモニタリングという自動車運転時に問題となっている、居眠り、体調不安、体調急変の予測や乗員の心理的な状況と車室内温熱環境との関係を実験と理論の両面から真理に迫ります。

  • この研究は、材力、振動、流体、熱の知識を基礎に、ばらつきの大きい生体信号実験データを機械学習やAIを活用して、心理状態をも含めた数理モデルとつなぐところに研究の特徴があります。
  • このテーマは、これまで、国土交通省の支援を受けて、大学やメーカーとの共同研究として実施されてきました。現在は、科研費の支援を受けて継続されています。この研究を通じて、医用工学や自動車産業の現状を学ぶこともできます。

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過去のエンプラ・卒論・修論題目例

(1)ドライバーの体調予測数理モデル
(2)ドライバーの体調異常再現数理モデル
(3)温熱環境と覚醒レベルの関係
(4)前夜の睡眠状態と翌日の眠気との関係
(5)部分空調の利用による省エネ空調技術
(6)非侵襲脈波センサーメカニズムの解明

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研究室の運営

【運営形態】
金子研究室は、草鹿研究室HPはこちら)と連携を取りながら運営されています。3年次のエンジニアリングプラクティス、4年次の卒論、修論の指導、ゼミ合宿(軽井沢セミナーハウス、館山セミナーハウス)等の行事は草鹿研究室と一体となって行います。

【研究室での過ごし方】
毎週1回、研究打ち合わせを行います。
最新の社会の動きを知るために、新聞や雑誌に掲載された記事を抄録に纏め、ブレーンストーミングします。これは就活に役立ちます。
統計学やAIの基礎について数理的側面と分かり易い説明の両面を意識した輪講会を開き、じっくりと学びます。

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